サンタクロースに悩む職人
今年の「クリスマスシーズン」も、多くの方に御注文をいただくことができました。
シーズン前の準備が功を奏したようで、昨年のようなパニックに陥ることもなく(笑)、
穏やかな気分で、木のおもちゃ作りに勤しんでおります。この時期の作業はなんとなく
「サンタクロース」になったような気分になれるので嬉しいのです。
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「サンタクロース」というと、今は亡き「父親」をどうしても思い出してしまいます。
私が3~4歳のころ、通っていた保育園でひらかれた「クリスマス会」に突然
「めりぃーくりぅまぁーす!」と言いながら大きなサンタクロースがやってきました。
私も他の園児達と一緒に疑いもなく「サンタクロースが来てくれた!」と大喜び
だったのですが、しばらくすると「おっほっほ」と言いながらサンタが私のほうに
近づいてきて、小声で
「おぅっ、父さんだぞっ、わかるか?‥お父さんだぞっ、おぅっ」
と、明らかに父親以外のなにものでもない言葉を発したのです(笑)。
‥これには幼児ながらに唖然としてしまいまして、それ以来「サンタさんが来てくれる
から靴下をぶらさげてプレゼントを待ってようね‥」という類の話しには、いっさい耳を
かさない、ひねくれた子供になってしまったように思います。
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今でもその「おぅっ、父さんだぞっ」という言葉を思い出すと苦笑してしまうのですが、
いざ自分が父親になってしまうと、「子供を楽しませようと一生懸命だったのだろうなぁ」
と共感できてしまうから不思議です。
今年のクリスマスはサンタクロースの格好をして娘にプレゼントを渡してやるべきか、
真剣に悩みながら作業をしている今日この頃です(笑)。
『ラトル工房ブータレブー』http://www.bootaleboo.com
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