娘の将来を想像する職人
芸術の秋…だからなのでしょうか、このところ娘が「工作」をやりたがります。
知らない間に私の作業場に入り、『木材』と『アクリル絵具』を両手に抱えながら
「工作、お願いします!」
…と、なぜか敬語でお願いされてしまうのです(笑)。
仕方がないので、余っていた『ベニヤ板』をその場で適当に丸く切り出して、
「これに絵具で顔でも描きなさい」と与えてやると小躍りしながら喜びまして、
その後しばらくは、絵筆を持って黙々と作業をしています。
その顔の真剣なことといったらないのですが、妻いわく「作業中の顔は
父親にそっくり」…なのだそうです。
*
そんな娘の姿を見ていると、やはりこの子も将来は私のように「ものづくり」の
仕事につきたいと言い出したりするのだろうかと、根拠もなく想像してしまいます。
「私も木のおもちゃを作る仕事がしたいの!」などと言われてしまったら、
とりあえず「許さんっ!まっとうな職に就きなさいっ!」と否定してみたりして、
そしたら「お父さんの分からず屋っ!」とか言いながら娘が出て行ってしまい、
それで、しばらくは親子断絶状態がつづき(笑)、
数年後に海外から「アトリエ ぷーたれぷー開業のお知らせ」が届いたりして、
その手紙に「孫の顔を見にきてください」とコメントが添えられてたりして、
「しかたがないなぁ」と言いながら、孫のラトルを作って顔を出しに行く、
…………………………………………………………………みたいな(笑)。
ある程度のところで和解しないと「海原雄山(かいばらゆうざん)」みたいに
なってしまうので、そこはタイミングを計りたいと思います。
*
そんなバカな想像をふくらませている父親をよそに、「できたっ!」と言って
完成した娘の作品がこちらです。
色使い、そして迫力の筆使い(笑)。
ちなみに右下は私が見本として作った「自画像」なのですが、明らかに
他の顔に圧倒されてます。やっぱり子供の作品ってすごいです。
『ラトル工房ブータレブー』http://www.bootaleboo.com
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コメント
お邪魔させていただきます。
おやばかですねぇ~。 楽しそうな工場でなによりです。 今から師弟関係がきちんとしてるとはすごいです。(言葉使いが何よりの証拠)
あるアーケードで近所の小学低学年の絵画展をやっていたときのこと。
1年生と2年生の作品を見ていて気づいたんですが、明らかに違う点が2つ。 一つは、白い部分。1年生はある程度塗ると飽きてしまうのか塗らない部分が目につきます。対して2年生は、ほとんどの作品が隙間なく色で埋まってました。 二つ目は、色の数。1年生はだいたい2、3色がいいところだけど、2年生は色々。明らかに華やかになりますね。 娘さん、結構いい線いってると思います。
(・・・・お父さんより余白が少ない・・・・)
投稿: thuu | 2009年10月 7日 (水) 18時41分
thuu様
いつもコメントありがとうございます!
師弟関係は工作のときだけで、通常の私は奴隷状態です(笑)。
なるほど、年齢でずいぶん差が出るものですね。
娘は「太い絵筆」が気に入ったようで、こんどは馬鹿デカイ
紙に思う存分描かせてやりたいと思っております。
どこまで塗りつぶすかが見ものです。
投稿: ブータレブー | 2009年10月 8日 (木) 17時50分